山北の大野山には何度か登ったことがある。
その東隣、高松山も気になっていたが行っていなかった。
ひとつ行ってみるかと調べると、尺里峠というところに若干駐車スペースがあるらしい。
まずは車で国道246から高松山入口のほうへ入りずんずん登っていく。途中東名の下あたりに公衆トイレがあり比較的きれい。尺里峠にもトイレあるっちゃあるが、こっちで済ませておくことをお勧めする。
ずんずんずんずん車で登っていく。だんだん険しい林道っぽくなるが登っていく。
だいぶ登ったので同行のパートナーは今日はとても楽な道行だと思ったようだが、うひひそんな甘くはないのだよ。
いつも僕らがハイキング登山するのは平日の火曜や水曜なので、余裕をかましてたらこの日は天皇誕生日の祝日でもともと台数の少ない駐車スペースはすっかり埋まっていた。ちょっと林道で迷って遅くなったのもある。
しかしありがたい事に、もう準備を終えて山に登り始めようとしてる方がわざわざ戻ってきて車を詰めてくれた。おかげさまで停められました、ありがとうございます。
ここからのコースだけど、そう密集しないハイキングだとはいえ、今の時期密はいけないので人と違うコースを行きたい。
写真の階段を上っていけば40分くらいで高松山に登れる。その手軽さでそのコースを行く家族連れがやっぱり多いようだ。
なのであえて階段を上らず、そのまま向かって右、舗装された林道を下っていく。登りに来たのに下っていく。
今日の予定コースは虫沢古道などを通り一旦集落まで降りてしまう。そして高松山の向こう側、はなじょろ道という登山道で登ってこようという算段だ。最後はこの階段を下りてくるわけだ。
ここはやたら標識が多い。まんなかの「富士山20m先」はなんのことやら???だけど。
まぁこの峠から色んな所へ向かえるということだね。
では下り始める。舗装されているので歩きやすいが実は1時間くらい下ることになる。途中、虫沢古道という山道でくねくね蛇行する林道をショートカットできるらしい。
下りながらもちょいちょい見える山の連なりがうきうきさせる。
右端に見えるのは大山かな。そうすると向かいのは鍋割山とか丹沢山たちだな。
虫沢古道やはなじょろ道は地元の「虫沢古道を守る会」の方々が整備されているようで、標識も多く手入れもされていて安心。そういう活動は大変でご苦労も多いだろう。感謝してハイキングを楽しみたいし、この環境を大事にしたいね。
この山道が虫沢古道。林道をショートカット。やはり土はクッションになって足にやさしい。
これはサクラソウかな。悟空さんにあとで聞いてみよう。
しばらく古道を踏んだり、また舗装された林道に出たりで下っていく。下り一辺倒なので疲れることもなく。やがて茶畑が見えてきて人里に。
川が見えてきたらもう長寿橋だ。バス停もある。ここまで下ること3キロ弱。今度はこの虫沢川の上流方面に登っていくのだ。そこにはやはり古道のはなじょろ道が待っている。
ちなみにスタートの尺里峠が標高550m位、ここらが標高280m位。この辺りまで270mほど下ってきたわけです。そして高松山は標高801m。さぁ540m登ろうか。
はなじょろ道というのは昔、この松田町の虫沢地区と山の向こうの山北町八丁地区で婚姻があった際、花嫁さんが通った道だとか。
右手に虫沢川を見ながら林道を行きます。途中いくつか砂防ダムがあります。
ここでミス。はなじょろ道はこの虫沢川に向かって左側から流れてくる支流のヒネゴ沢沿いに高松山に登っていく道なのだが、ひとつ手前の太尾沢で曲がってしまった。
ここ。
ま、まぁすぐに気が付いて引き返しましたけどね。ごめん。
しかし道は続いているようだったので、どこまで行けたのだろうか。方向は間違っていない。
(あちこち見てたら沢登りで高松山へいく人の記録がありました)
戻ってきてよく見たら、道と反対を向いて「太尾沢」の標識。くるっと戻しておきました。まぁ橋に太尾橋って思いっきりプレートあるんだけどね。
ちゃんと書いてあんじゃん。
気を取り直して太尾橋を渡りさらに進みます。すぐにヒサゴ橋が。
ここにもトイレあります。がんばれば。
ヒサゴ橋を渡ったところにはなじょろ道です。間違いようがないじゃん。
入り口に花嫁の鐘が。うちの花嫁(??)が安全を祈願して鳴らしました。さあ登ろう。
いきなりつづれ折の登りです。今日はここまで楽してきたからなぁ。。
ここを花嫁行列が通ったのかなと思うと絵が浮かぶような。しかし白い花嫁衣裳じゃちと大変だろうな。ひぃひぃひぃ。
黄色い花嫁か。。
んー俺が渡ってもだいじょぶじゃろか。。
台風の爪痕か流出した部分もなん箇所か見られましたが、ほぼ整備されていて安全です。子供連れでも大丈夫そうです。ほんとに守る人たちに頭が下がります。
つづれ折の登りには息があがる、はぁはぁはぁ。
途中途中でチェーンソーアートのウサギやリスが疲れをいやします。隣の大野山でもみかけたな。
杉林の林床にミツマタの群生がありました。まだ少し花には早い感じ。来月は見ごろだろうな。
ミツマタの名所ミツバ岳は今年は特に人出がすごそうだから、こちらが穴場かもしれない。
来月もこようか。
沢の崩れたところで一瞬コースを見失ったかと思ったがすぐに標識。ありがたい。(見失ってもなんとかなりそうなコースではあるが)
えぐれた沢が生々しい。
もう700mか、なんだあと少しじゃん。はぁはぁ、ひぃひぃ。
やがてはなじょろ道を登り切り尾根道の分岐が見えてくる。ヒサゴ沢乗越だ。
この尾根に出たら左へ。
右はシダンゴ山方面、まだ行ったことがなく登りたいと思ってる低山だ。
ここまでくれば高松山山頂まで20分くらい。おなかがすいた。
こっちだ。
山頂が近づくとだんだん空が多くなってきて嬉しいよね。ああおなかがすいた。
あちこちで見かけたドライフラワーになった草。かわいい。
途中こんな岩場のロープ場が一か所あるけどなんの問題もない。おなかがすいた。
頂上までの最後の分岐。松田駅や山北駅から高松山登山口を登ってくるとビリ堂経由でここへ来る。
ビリ堂ってなんだろう。おなかがすいた。おなかがすいて顔隠しの塗りも雑。
そして高松山頂上に到着。やったー。おなががすいたー。
見晴らしよし。富士山もよし。すこーしモヤというか雲がでたり、かすんだり。
頂上は確かにひろびろのびのび。おべんとタイムにはもってこい。おなかがすいたよー。
お湯が沸くのを待ちながらおにぎりをほうばる。本日はかなり気温が高めで汗もかいたけど、それでもまだ2月、カップヌードルがうまい。つうか山でのカップヌードルはなんでこんなにおいしいのだろう。カップヌードルなのに。
空を見上げたらパラグライダー(?)が2機(2羽?)。
あれも気持ちよさそうだなぁ。うちの連れはあんな高いの絶対やだっていうけど。俺たちもこんな見下ろすような高いとこにいるのに。
おながが膨れたらまったりのんびり。トレードマークのような黄色が映えるなぁ。
さて帰ろうか。
ここから車を停めてる尺里峠まではすぐだ。
おなかがいっぱいになると眠くなって動きたくなくなるからな、すぐ車につけるのいいな。
男坂と女坂があるようだ。下りだしどっちでもよかろう。
こんな感じ。この道は高松古道というようだ。
うちの黄色の奥さんのお気に入り。もふもふモス。
そしてびっくらしたのがこのプロレスラーの裸締め。
まさに大蛇アナコンダが絞めに絞めてるようにしか見えない。
悟空さんに聞いたら、これはフジだとか。
え、あの藤棚のフジ?あの紫のきれいな花のフジ?
マジ?こんな冷酷非道なやつなのか。
自然の中でみつけると見方が変わるなぁ。勉強になる。
俺もうかつなことを言って、黄色い服のパートナーに絞め落とされないようにしないとなクワバラクワバラ
その他にも林のなかではあちこちで木々の壮絶な戦いが垣間見れたのだった。
そうこうするうちに第六天のある尺里峠に下山。おつかれさまでした。
本日のコース(一ヵ所、間違えて引き返したとこあり)
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