白山といえば石川県の方の日本百名山のあこがれの高山が有名だが、厚木市にも白山という山があるのをご存じか。つか僕は知らんかった。
こちらの山はとても低山、標高284mとなっている(石川の白山は2702m)。子連れファミリーにもぴったりと書いてあった。低山ながら頂上には展望台もあり眺めよし、と。
登り口の長谷寺も気になる。長谷寺は飯山観音とも呼ばれ坂東三十三観音霊場第6番札所だそうだ。
もう終わりかけだと思うけどロウバイ1000本の「ローバイの丘」があるらしいし駐車場(有料500円)もあるので行ってみますか。
ところでなんでローバイ?
駐車場はひろびろ、トイレもきれい。
まず「ローバイの丘」へいってみる。駐車場から広場を抜けたすぐ向こう。
さすがに1月も末の方じゃ花の見ごろも終わりの頃、でもいい写真が撮れました。
ロウバイの実(痩果)はなんとなくミノムシのようで小さな蝙蝠がぶらさがってるようでちょいきしょい。
いよいよ長谷寺(飯山観音)を参ってそして登っていこうじゃないか。
まず山門。
この山門は最近建て直されたと見えるが、とてもよい仕事だなあと思った。お寺や神社などはどうしても歴史を感じるものを求めがちで新しめのものは興ざめだったりするけど、この門は違った。たぶん元の門の一部を組み込んで作られていて、細工もなかなか味があり素敵だった。
境内の手前にはイヌマキの古木。
さあ参拝をして登山口へ。
登り口は女坂と男坂があって男坂がよりキツイ道なのだろう。
下の写真で左に行くのが女坂、右の階段が男坂だ。男坂を行く、もちろん男なら右だ。
ヤマビルに注意とあるけど、今の季節はノーマンタイ。
ところでこれは・・?た、たぬき?くちばし?
えっちらほっちら登る。ふぅっ、やはり女坂だったか。
なんつってこのぐらい運動しないとな。
かっこいい木肌だけどコナラかな?葉っぱがないとさらに判別がつかない。
なにかの石碑。
他にとくに見るとこもなくもくもくと登る。
ほどなく頂上付近の分岐に。い、息なんてあがってませんよ(うそ。あがってた。一緒に行った娘が楽勝そうなのを見て自分の歳をあらためて感じた)
なるほどちょこんとある展望台からは厚木や小田原の方へ開けてて市中が見下ろせましたな。
こりゃ少し雪もあるし大山かな?頭ひとつでてるし。
さすがにここまでじゃ30分くらいしか歩いてないんで弁当には早いと移動します。
そのまま女坂下っちゃ終わっちゃうしどうしましょ。七沢のほうへ行く道もあった(巡礼峠というらしい)のですが、どうだろそっち行ったら駐車場もどれなくなるか?
白山神社を通って桜山という方へ行くことにした。
厚木市のHPより白山ハイキングコースの地図をダウンロードしてきたんだが、なによこれが大変見づらい。
番号の杭もいろんなの打ち込んであるし(トレイルラン用とか?)
まぁいい。
ほどなく白山神社に到達。さっさと先にいく奥さんと娘。
おいてくなよ。
この神社はなんでも平安時代の鏡が出土したとか白龍が日照りで苦しむ農民に雨をよこしたとか。
そいでこの神社にある白山池はいかなる干ばつの年も干上がることがないという飯山の七不思議なのだそうだ。
その白山池。
・・ほぼ干上がっているようだが?
きっと白龍が長雨をこれからもたらすであろうぞよ。
白山神社でお参りをして先へすすむ。その神社はこんな感じ。
こじんまり。
白山から少し下ると、杉の木がぶっ倒されていた。最近は桜やら大木がよく山の中でぶっ倒れているが、杉はめずらしい気がする。
そしてもう少し下ってそれから登る。
しばらくすると、ちょっと開けた場所とベンチとテーブルが。桜山についたのだろうか。
うーむ見たところ周りに桜の木が見当たらないが。。
まぁいいだろう。ここでおにぎりタイムとします。
ハイキング、山登りでたべるおにぎりはセブンの梅こんぶというおにぎりが一番というのが我が家の共通の意見だ。海苔がまいてなくて混ぜご飯風のやつ。
本日は途中のコンビニでそれが一個しかなかったので熾烈な争いとなった。
さぁ食べたし体が冷える前に先に進もう、と立ち上がった時ここがやっぱり桜山であったということを知った。
桜はどこだ。
写真にはちゃんと納まっていなかったが、あちこちのモミジの木が枝ぶりを我がままに広げていた。それがまるでまっすぐ立っている杉の木を傍若無人に押しのけているようだったので、「モミジは性格が悪い」という意見でやはり家族の一致をみた。
ところでモミジの木はどれも右に上がっていくらせん状に(時計と反対回りに)幹がひねられていたのだけど、それはそういうものなのだろうか。そういう種類のモミジ?
むぅ写真を撮ってこなかったから説明が難しい。写真有れば悟空さん達に聞いてみるのに。
そのまま下っていくと橋がある。なくても渡れそうな低い位置の橋だ。
この先に沢(?)に向かう分岐があったのだが、何かがあったのか通行止めになっていた。残念すぎる。
娘がいなければへっちゃらで向かうところだが、やはり娘の前では常識人でいたいだろ。
カミさんがニンジンではないかと食う気まんまんだったが、タチシノブというシダの種類だった。
引っこ抜いてもオレンジのニンジンはあらわれない。
これはハコベ。これこそ食べれる。
みんな「#オラ草が知りてぇ」で教わった。
これはオニシバリというらしい。縛れるか?
縛れそうにない。
そいでこれが今回一番興味ぶかかったというか勉強になったのだが、切り株の上にぴょこんと杉だかヒノキだかの芽がでてるやつ。
なにやら苔むした上の箱庭とかジオラマといった風情。
これはどうやら「倒木更新」とか「切り株更新」とか言われる現象のようで。
これは切り株に種が落ちてそこから芽吹いているということなんだけど、それが深い。
まず種はただ地面にあるより苔むした切り株の方が安全だということ。それは地面には有害な菌類が多いし、流されやすい、乾きやすい。その点苔に包まれていれば、水分も多いし腐った樹による栄養分もとれる。
さらに元の木が倒されたり、切られたりしたということは天空が開けている。うっそうとした林の中では数少ないお日様独り占めポイントなのだ。これも早いもん勝ちで、後から芽吹いたものはやはり太陽光が遮られ弱くなって淘汰される。ここでも自然の生存競争がある。超過酷な椅子取りゲームなのだね。
「倒木更新」や「切り株更新」は屋久島が有名のようだ。
それはこのように木がいいように枯れて苔むすまでとても時間がかかるからだ。数十年と書いてあるのもあった。そこに種が落ち芽吹いて立派な樹木になるには百年以上かかるんじゃないか。
悠久の屋久島が似合う。行きたい。
しかしこうして木々は更新していくんだね。世代交代。感慨深い。
大変よい話を聞いた。twitterの「#オラ草」ありがとう。
山に行くのがさらに楽しみになった。
飯山白山森林公園のエリアには樹木の名前宛てクイズみたいのもあって(めくると答えがあるようなやつ)、激しくライバル心をむき出しにして答え合う一行であった。
しかし問題、ひどいのがいくつか。。。「クルミの仲間で鬼のような風貌からこうよばれています」・・・
( ゚Д゚)
で、この木何だったかな?
そうこうしているうちにあっさり車を停めている長谷寺に戻ってきた。
歩き的には物足りなかったので(ここまで3Kmくらい)、朱塗りの橋を渡って里をぶらぶらぐるっと回ってから帰った。
なんの煙突だろう。
なんの実だろう。
2019年で閉館していた。残念だ。
歩きとしてはやっぱり少し物足りない。この次は巡礼峠を越えて七沢に行くのがいいだろう。
またにゃん。
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