2012年アメリカ映画
大作を銘打って金をかけただろうこの映画をB級としていいのだろうか。浅野忠信がなかなかよい味を出してて、歌手のリアーナも出てたこの映画をB級としていいのだろうか。超大ど迫力SFXの映像、ジェットコースターのような疾走感のこの映画をB級としていいのだろうか。
話がひどすぎる。。。
ストーリーはアメリカが宇宙に交信を求めビームを発信したら、とんでもなく強いやつらが攻めてきて地球大ピンチ。アメリカ海軍(一部軍事演習中だった日本の海上自衛隊も)が迎え撃つって話。
いやその単純明快なストーリーの骨格はいい。いかにもアメリカ映画じゃないか、それはいいんだ。
そこを納得させてすかっとさせるのが脚本じゃないか。
まず主人公。破天荒な男なんすよ。26の誕生日、無職でね、バーで酒飲みながらお兄ちゃんから説教をくらう。もちろん説教なんてどこ吹く風、にいい女に目がいってるわけ。
で、そのいい女がチキンブリトーを食べたぁいとか言ってて、でもそのバーではもう時間外(ラスト・オーダー後だったってことか)でだめだったちゅうんで、オーケー、俺(主人公)が持ってきてやるよと近くの店(コンビニ風)の屋根ぶち破ってチキンブリトーをゲット。うーん破天荒。
で、店出たとこで駆け付けた警察にテザーガン撃ち込まれてびりびり痺れさせられるとかね。うーん破天荒。
バーのマスターに無理やりでも作ってくれるよう頼み込んだ方がいいだろうに。

で、この女も「まぁ私のために」みたいな感じで惚れるとか、ねぇよ。どんな破天荒好きのアーパー姉ちゃんだよ。どうみてもろくでもないだろ。生まれてくる子に不幸しか見えねえよ。
で、兄ちゃんにむりやり海軍に入れられるわけだ。兄ちゃんは海軍の中佐で駆逐艦の艦長。
そのお兄ちゃんの七光りか、いつのまにか主人公、名前を言うの忘れてたアレックスっつうんだけど、アレックスは大尉になってて兄ちゃんとは別の艦に乗ってるわけだ。なんだよ、どんな七光りだよ。あいかわらず粗暴で人望もないのにどうして将校になってんだよ。
しかも戦闘中も頭血がのぼって溺れる兵士を見殺しに自爆突撃しようとするし。
もはや破天荒とか言いたくねぇよ。
もちろん前半と後半のギャップ、主人公アレックスの成長の過程を見せる演出だってわかってますよ。しかしねぇよ。こんなにあっさり改心するなんて。いきなり名指揮官にもほどがある。
つう感じで感情移入できないんだよね前半ぶっとびすぎて。
エイリアン侵略前の演習時に、海上自衛隊の「みょうこう」艦長浅野忠信と殴り合いのケンカとか国際問題すぎるだろ。即刻、クビだろ。軍法会議だろ。日米問題悪化だろ。
そいでさらに納得いかないのが、敵エイリアン軍はものすごい科学力なわけですよ。数年でビーム発信した地球へ乗り込んでくるんですから。5機の戦隊で。まずなんで5機っていうのもあるけど、きっと偵察隊なのだろう。
で、その偵察隊であの戦闘力なわけですよ。まるで手も足もでないうちに「サンプソン」「みょうこう」と戦艦を沈めるというかバラバラにされちゃう。


そいでアレックスの乗る「ジョン・ポール・ジョーンズ」1隻になってしまうわけですよ。しかも都合のいいことに艦長、副艦長、そのほかの上級将校みんな死んでしまったわけですよ。で、血ぃのぼったアレックスが席順の関係で指揮をとることになり、血ぃのぼってるから「突撃ぃ!!」となるわけですけど、なんでエイリアンこの艦沈めないの??
なんか沈没した「みょうこう」のクルーを助け出したから、危険なやつじゃないねーって宇宙人のAIみたいのが判断して(危険は赤、安全は緑になるらしい)、攻撃しないみたい。
うそだろ突撃しかけてたんだぞ、自爆テロだぞ、危険の塊だろうが。なんだよ、こんなテキトウなAIみてると、俺ぜったい自動運転の車なんて信用しねぇぞと思う。
あとね、敵の武器ね。宇宙をはるばるやってきたこんなすごい宇宙戦艦のミサイルが案外普通。たしかに一回命中したものに食い込むというワザを使うけど、威力は思いのほか平凡。地球までやってくる推進力の技術があるんなら、もっとレーザービームみたいな絶望的に強い武器持ってるでしょお?

つよーい武器もある。ヨーヨーみたいなホイール型のやつね。これは強い。なんならこれ一杯出して来たらあっというまに地球はぼろぼろで降伏だろう。
しかしこれもAIセンサーで脅威(赤)と安全(緑)をチェックしながら破壊している。なんだよ高速道路の橋げたが軒並み脅威(赤)って!
この設定でエイリアンたちはいったいYOU何しに地球へ?って感じだった。

しかし地球人たちは宇宙人となんの意思の疎通をためさず、宇宙人がいればボコ殴りをし、母星に通信される前にその機械を壊しまくるわけです。そして地球は守られた。
山のようなラスボスの宇宙母艦も、戦艦「ミズーリ」によってぶっ潰すわけです。えー、ミズーリは1999年から記念館として展示してあったやつですよー。氷川丸みたいに動かないようにしてたやつですよー。建造されたのは70年前ですよー。
そんな老朽船で、しかもなんで砲弾積んでんだよ。しかもそんなんにやられるマザーシップってどんだけー。いやはや。
つうか地球にむかった5機が帰ってこないとなったら、恐ろしい数の宇宙船がすぐやってくるだろ。仲間思いのエイリアンだったぞ。。
平和になったアメリカでは、破天荒アレックスがすっかり立派な将校となって勲章もらって彼女ともハッピーって。。
いくらなんでも脚本家やる気ねえだろ。ストーリーとかどうでもいいんだろ。B級で仕方あるまい。

かといってもアメリカでは酷評だったこの映画、日本では「バトルシッパー」なる人たちもあらわれるくらい大人気らしい。
そもそもB級と割り切ってしまえば戦艦マニアとかSFXアクションマニアとかのハートは掴みまくるだろう。「艦これ」とかも人気なようだし、ほんものの戦艦で撮影したこの映画が受けるのもわかる。
爽快だという声も見られる。
しかし僕にはこのストーリーの陳腐さ、感情移入のしにくさと、エイリアンの目的が見えない点でどうも爽快な気持ちには程遠かった。
でもあのスピニング・ヨーヨー・パンジャンドラムの破壊力や浅野忠信、そしてリアーナはよかった。
破天荒アレックスの恋人役ブルックリン・デッカーはおっぱいがおっきかった。そりゃあもう。
あと両足義足のマイク・タイソンみたいな帰還兵。あの人、ほんとに両足義足の退役軍人なんだってね。迫力はあった。エイリアンぶん殴っちゃったけど。

前半のわけのわからないドラマを無くし、最初から最後までバトルオンリーだったらもちっとよかったんじゃないかなー。
マイ点数 6/10点


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