柴又帝釈天・寅さん

街歩き
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1月、葛飾柴又へ初めて行った。連れてってもらったって感じだ。大人の遠足ということで、男4人のぶらり散歩だ。まぁなんてムサい人たち。

いつかは寅さん、とは思っていたがいつかいつかがいつのまにかこの歳まで行ってない場所となっていた。うちからなら電車でそんなに乗り換えもなく行けるのだけどね、時間はかかる場所。
今日はちょっと一杯ひっかけたり、おいしいものにも案内しますよという夢のような話なので休みだったし乗らないという選択肢はない。

で、一杯ひっかけるわけだからもちろん電車で。男4人電車旅。

まず向かわなければいけないのは柴又駅だ。

ホームタウンの京急からうまくいけば乗り入れ一本で京成高砂駅。そこから京成金町線に乗り換えて一駅。
降りたことない駅に降りるだけでアガる。
天気はあいにくの空模様。まぁ雨が降らなきゃ上等だ。


駅前にはいきなり寅さん。「行ってくるぜ」、みたいな。

そしてその向こうにはさくらが見送る。
「お兄ちゃん体にきをつけて・・」

僕は実はそんなに寅さんフィーバーしたことはない。
ガキの頃はなんか我がままで思い違いが多くルックスも相まって迷惑なおっさんだなぁとまったくリスペクトしてなかった。
でもそれは僕がガキだったからで、たしかに我がままで迷惑なおっさんだけど今となればなんだカッコいい。
歳を重ねると寅さんのやさしさ、実直さ、縛られない生き方がカッコよく思えるようになった。
周りは迷惑でしょ。だけど迷惑でも愛されるってのは、そんじょそこらの人にはむりだから。
そこまで自分は愛されないなぁってわかっちゃってっから寅さんみたいに勝手気ままにできない。そしてそんな人の目を気にしてる時点で寅さんにはなれないんだなぁ。小さい男です。

そしてすぐ傍らにあるのがおりつ地蔵


子育て地蔵とあるので、育児にご利益があるのかしらと思いながら説明書きを読んでみると・・
「昭和7年に5歳のおりつという娘が両親に虐待されたうえ、父親に殴り殺された。近所の有志があまりに不憫とこの地蔵尊を建立し祀った」というような個とが書いてあった。。
今時もよく見る話だが、こんな駅の真横になんとも重いお地蔵様であった。。合掌。

柴又駅からすぐに帝釈天に向かう参道となる。

参道の石碑には「南無妙法蓮華経」とある。
帝釈天、帝釈天といっているが正式名称は経栄山 題経寺といい南無妙法蓮華経の法華経のお寺だ。

参道沿いは昔ながらのお饅頭屋さんやお土産屋さんがあり、まさに寅さんに出くわしそう。

参道のいい匂いにふらふらと引き込まれそうなのを耐え、抜けていくとドーンと二天門が見えてくる。

これは迫力がある。

二天門には増長天および広目天という四天王のうちの二天が安置されがっちり門番(?)やっている。
増長天は南を守護し広目天は西を守護するといわれる。どちらも帝釈天の配下の天部神だ。

柴又帝釈天 題経寺はなんといってもあちこちに見える彫刻がすごい。


これをじっくり眺め始めたらいくら時間があってもたりないだろう。
こーゆーの好きな僕にはたまらないが。
帝釈堂奥には「彫刻ギャラリー」(有料)もある

二天門をくぐった正面には威風堂々の帝釈堂。
千鳥破風に唐破風となかなかキマっている。

奥につづく内殿に板を彫った帝釈天が祀ってあるとのこと。
あと先ほどに二天門にいらっしゃらなかった四天王の残りのお二方の持国天と多聞天も、こちらで帝釈天の脇を固めて安置されてるとのこと。

おっと帝釈堂に行く前に、その手前左にある御神水で清めなければ。
これが有名な「帝釈天で産湯を使い」の水だな。

その手前におわすのは日蓮宗四菩薩の一人(一仏?)、浄行菩薩。水の菩薩でこの世を浄化し、人々の罪や穢れを洗い清めて下さるとのこと。

このお寺はなんども言うように法華経のお寺なので、ご本尊は南無妙法蓮華経の曼陀羅だ。
ということで実は立派な帝釈堂は御本堂ではなく、その右手にあるのが御本堂の祖師堂。

正面の見栄えは帝釈堂にくらべ千鳥破風がないなど、若干地味目か。
そのせいか帝釈堂を本堂と思うのかこちらは拝観者が少ない。。
こちらが御本堂ですから。帝釈天じゃなくて法華経の本尊は曼陀羅ですから。あくまでも帝釈天は仏教の守護神ですから。

お寺のなかほどに二仏の座像。
左が観音菩薩、右が大日如来像かと思います。銅像。

なんでも観音像は富士山の頂上に奉納されていたらしいが、明治の廃仏毀釈により富士山から降ろされここに祀られたそうだ。富士山麓の砂地を引き下ろした際の擦り傷がついているとのこと。

なかなか見どころ多しの帝釈天題経寺。彫刻ギャラリーも庭園も今回はパスしてしまっているので再来してまたじっくり拝観しよう。

さて腹もへった。ちょうどいい具合にへった。
このあとに大人の散歩リーダーに連れて行ってもらったのはミシュランのビブグルマンに選ばれたピザ屋さん「Pizzeria luna e Dolce 」
帝釈天のすぐ近く。駅にも近い。

ビブグルマンというのは星は付かないながらコストパフォーマンスが高く、5千円以下で良質な料理を提供する飲食店・レストランということらしい。
外からピザ窯が見える。

ミシュランとかきくと混んでるんじゃないんだろかとか敷居がたかいんじゃなかろうかとか構えちゃうんだけど、そんな心配はご無用だった。
こじんまりとしてアットホームな感じでほっとした。

その後はほろ酔い気分で寅さん博物館や矢切の渡しに行った。
それはまた今度書くことにする(酔ってめんどうになったわけじゃない)

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