ソマリハネジネズミ

つれづれ
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手にのるゾウの仲間、50年ぶりに発見

なんてまじか、と思わせるような見出しのニュースがあったので当然読みにいく。
50年ぶりに生息が確認されたのは写真のソマリハネジネズミ

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どうやらゾウの仲間といっても遠い親戚ぐらいなもので、ネズミやモグラやウサギよりもゾウに近い動物だってことだね。僕はまんまアフリカゾウみたいなののちっちゃいのが手のひらにのってる絵を想像しちゃったよ。

ちがうやん。

アフリカは太古ほぼずうっっと海に囲まれたままで他から動物が参入してくることがなかったため、アフリカ独自の進化があった。
大きいのはゾウのように大きくなり、水に行けばジュゴンやマナティになり、ツチブタになり、もっと小さければこのハネジネズミのようになった。ネズミのような齧歯類やモグラのような食虫類が来る前にそのニッチにはまっていったということのようだ。それらをアフリカ獣上目という。

ということでアフリカ出身ってことくらいでゾウとはえらい違うじゃーんとは思うのだけど、なんにしろ50年ぶりに生息が発見されたのはよかった。


よかった?
ここまでは前振りだ。え?ナガイヨ
「よかった」というのは何がよかったんだろうとふと考えた。

なるほど50年も安否不明、というか絶滅しちゃってたかもしれない生物が発見されたのはよかったかもしれない。でも僕はこのハネジネズミ君のことをまったく知らなかったわけで、ゾウのちっちゃいのかと思ってたわけで。つまり今日までなんの思い入れもなかったわけだ。

話は変わるが、よく絶滅した動植物や、最近よく目に付くよそから来た侵略的外来種の話で「人間が自然を破壊する」という論評があるけど僕はなんか腑に落ちない。公害や開発の問題も含めて。

もちろんわざわざ動植物を絶滅に追いやるようなことは避けるべきだし、他からきた生物が在来種を駆逐するのはたいへん残念なことだ。それが人間の行動が元になっているとすれば、憤る。

でもそれは「自然を破壊する」からかといえば、どうだろう。ただ人間の感情として避けるべきだ、残念だ、憤ると思ってるんじゃないか。「自然」は後付けだ。
そもそも人間は自然じゃないのか。人間も一生物だろう。「人工」という言葉から混乱はするが、人間が作るものや行うことも一生物の仕業じゃないだろうか。

つまり自然の営みの一つと言えないだろうか人間の活動そのものが。ライオンがシマウマを狩るように。アリやハチが巣をつくり集団でいるように。そもそも動物が海から陸へ上がっていったように。
ただ人間の行いはグロテスクに突出してみえるだけだ。

昔から生物はたえずその生息場所を広げようとしている。外来種がなんらかで運び込まれてそこで他を駆逐し蔓延っていこうとする。もちろんその環境に適応できたなら、だが。
外来種というのも人間だけの定義だが、彼らがそこで生息域を広げて行ったらそれは彼らの自然だよね。もともと鳥に運ばれたり獣の体にひっついたりもしくは長い間に離れていた大陸など陸地が接続されたりした結果、生息域を拡大してきたのだ。それが人間の活動によって飛躍的になってしまったように見えるということだろう。

だからそれは「自然を破壊する」ということではない気がするのだ。地球の中で言えば、現在その地球に存在するものすべての条件によって、現在それからその先の自然は形成されているのだと思う。
そもそも「自然を破壊する」というのは人間自身が自然を超越してて上から目線に感じちゃう。

じゃあなんで生物を絶滅させたくないし、在来種を減らせたくないかというならそれはやはり感情の部分だったり倫理だったり、もしくは現状の生態系が崩れることによっての人間にあたえる不利益の話だったりなのだと思う。人間が改変してしまうことの罪悪感であったり、獲れるものが獲れなくなる不都合であったり。
そして人間も自然なのだから、大きな変化があれば絶滅してしまうことだって当然なのだ。生物の多様性を守ったり、変化を少なく抑えることは人間にとっても安心なことだ。

ようは「自然を破壊する」ということも「自然を守る」ということも、実は自然のことを語っているようで、どちらもただ人間のエゴの話なのだと思う。どちらのエゴにより共感できるかという話だ。

人間が自然から逸脱できるなんて考えが僕は逆にいやだ。
たしかに今の風景が変わらないほうが僕は幸せだし、ある生物が絶滅し一切存在しなくなるのは悲しいから、そうならないように心がけたいと思う。それが自分のためだ。そういう営みを理想とする。

50年ぶりにソマリハネジネズミの生存が確認できてよかった。
それは僕にとってこのかわいいハネジネズミという生物の存在自体を知れた感謝であるし、さらにそれがまだこの地球に生きているという喜びだ。

#つれづれ

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